
銀行ガイド|フランスの主要銀行・口座の開き方・Wise・Revolut・Trade Republic
フランスの主な銀行、口座の開き方と、断られたときの「droit au compte」、Wise・Revolut・Trade Republicの特徴を、順番に説明します。
編集:EMA
確認日時: · 出典:Banque de France・Wise・Revolut・Trade Republic
最初に:銀行は、目的で使い分けます
| 目的 | 選び方の目安 |
|---|---|
| 家賃・給料・税金・公共料金など、毎日の支払い | フランスの銀行の口座(フランスのIBAN)をメインにするのが基本です。引き落とし(prélèvement)や給料の振込に、一番使いやすい形です。 |
| 日本との送金・外貨・旅行 | WiseやRevolutのような、外貨や海外送金に強いサービスを、補助として使う人が多いです。 |
| 貯蓄・投資 | Trade Republicなどの、証券口座と預金を一緒に扱うサービスもあります。ここでは、仕組みの紹介だけをします。 |
フランスの主な銀行
フランスの銀行は、全国に店舗を持つ大手、地域ごとの協同組合系の銀行、ネット銀行に分けられます。料金・サービスは銀行ごと、また契約ごとに違います。比べるときは、各社の公式の料金表を見ましょう。
| 区分 | 銀行(例) | ひとこと |
|---|---|---|
| 全国に店舗がある大手 | BNP Paribas、Crédit Agricole、Société Générale、LCL、La Banque Postale、HSBC Continental Europe | 店舗で相談しやすい銀行です。窓口の予約が必要なこともあります。 |
| 協同組合系のグループ | Banque Populaire・Caisse d’Epargne(BPCEグループ)、Crédit Mutuel・CIC | 地域ごとに別の銀行になっていることが多いです。 |
| ボルドーの地域の銀行 | Crédit Agricole d’Aquitaine、Banque Populaire Aquitaine Centre Atlantique、Caisse d’Epargne Aquitaine Poitou-Charentes、Crédit Mutuel du Sud-Ouest、CIC Sud Ouest | ボルドーでは、これらの地域の銀行の支店が見つかります。 |
| ネット銀行 | BoursoBank(旧Boursorama)など | 店舗がなく、アプリで手続きをします。 |
口座の開き方と、断られたときの「droit au compte」
フランスの銀行は、ふつう、顔写真つきの身分証、最近の住所の証明、署名の見本を求めます。ほかの書類を求めることもあります。ネットで開くときは、本人確認の追加の確認がある場合があります。
- 身分証:有効期限内の、顔写真つきのもの(パスポートや滞在許可証など)。
- 住所の証明(justificatif de domicile):家賃の領収書、電気・ガス・水道・インターネット・電話の請求書、税の通知書など。3か月以内のものが求められることが多いです。
- 署名の見本(spécimen de signature)。
- ほかに、収入や職業、お金の出どころなどを聞かれることがあります。
- 断られたとき:フランスに住所があれば、国籍に関係なく、「droit au compte(口座を持つ権利)」の手続きができます。①銀行に断ってもらい、「attestation de refus(拒否の証明書)」を受け取る(15日間返事がなければ、拒否とみなされます)。②申請書・拒否の証明書・身分証・3か月以内の住所の証明を、Banque de Franceに出す。③Banque de Franceが24時間以内に、銀行を指定する(有効期間は6か月)。④指定された銀行が、書類がそろってから3日以内に口座を開く。
- この手続きで開く口座は、基本的なサービス(支払い用のカード、振込・引き落としの受け取りと支払いなど)が無料です。ただし、すでに自分名義の口座を持っている人は使えません。
よく出る用語
| フランス語 | 意味 |
|---|---|
| RIB / IBAN | 口座の情報(銀行名・口座番号)を書いた書類/国際的な口座番号。家賃や給料の手続きで求められます。 |
| carte bancaire(CB) | 銀行のカード。デビットカードのように、支払い後すぐ口座から引き落とされるタイプが一般的です。 |
| virement | 振込。SEPA(ユーロ圏の共通の仕組み)の振込は、ユーロ圏の中で使われます。 |
| prélèvement | 引き落とし。家賃・電気・携帯電話などの支払いに使います。 |
| chèque | 小切手。現在も、一部の支払いで使われます。 |
| Livret A | 非課税の貯蓄口座。預けられる上限があります(上限や利率は公式で確認)。 |
Wise:外貨と海外送金
Wiseは、多通貨の「支払い用のアカウント」です。銀行ではなく、規制を受けた決済事業者です。外貨の保有と、国をまたぐ送金に使われます。
- 40以上の通貨を、通貨ごとに別の残高で持てます。
- 為替は、市場の中間レート(mid-market rate)で、手数料は取引の前に表示されます。手数料は通貨と金額で変わります。
- 口座の開設と、通貨の保有は無料で、月額の費用はありません。条件に合う人には、ユーロのIBANが提供されます(居住国によって違います)。
- 物理カードは7ユーロ。現金の引き出しは、月250ユーロまで無料、それを超える分は2.69%(ATM自体の手数料は別の場合あり)。
- できないこと:当座貸越、ローン、小切手はありません。引き落としや口座番号は、通貨と国によって違います。
- 資金は、Wiseの自分の資金と分けて管理されています。ただし、銀行の預金保護とは仕組みが違います。
Revolut:スマホで使う、フランスの口座
Revolutは、アプリで使う口座です。フランスでは、フランスの銀行免許を取って、フランスの銀行として運営する体制へ移っています。
- Revolutの発表(2026年8月)によると、フランスの銀行「Revolut Bank S.A.」が、フランスの銀行免許を得ました。フランスの個人・法人の顧客は、今後数か月かけて、この銀行に移ります。監督するのは、ACPR(フランスの金融監督当局)とECB(欧州中央銀行)です。
- 既存の顧客は、IBANを含む口座とカードの情報が変わらないと、Revolutは説明しています。切替の前に、2か月前の通知があるとされています。リトアニアのIBANを持つ人は、フランスのIBANに替わる場合があります。通知を、必ず確認しましょう。
- フランスのIBANを得る条件は、国籍ではなく、フランスに主な住所があることです。住所の証明を求められることがあります。
- 税の申告:フランスの税務上の居住者は、国外の口座をCerfa 3916で申告する必要があります。Revolutの口座が、フランス側かどうかは、Revolutのヘルプで確認してください。
- 料金プランや、為替の手数料は、プランと通貨で違います。公式の料金表で確認してください。
Trade Republic:投資と預金のアプリ
Trade Republicは、ドイツ発の、アプリで使うサービスです。証券の売買と、現金の預け入れ、カードを一つにまとめています。ここでは仕組みの紹介だけで、投資のおすすめはしません。
- フランスのIBAN:2025年1月9日から、フランスの顧客は、口座をフランスに置き、フランスのIBANを持てるようになりました。預金や証券の管理は、ドイツの銀行 Trade Republic Bank GmbH の、フランス支店が行います。まだフランスのIBANがない顧客もいます。
- カード:Visaのデビットカードです。バーチャルカード(無料)、Classic(1回5ユーロ)、Mirror(1回50ユーロ)から選べます。
- 現金の利息:資料によって、年3%や3.75%と書かれていて、変わります。利率や上限は、アプリの最新の表示で確認してください。
- 預金の保護:提携銀行にある現金は、1人あたり10万ユーロまで預金保護の対象です。証券は、預金保護の対象ではなく、自分の財産として管理されます。
- PEA(フランスの株式の非課税口座)を開くには、フランスの税務上の居住者で、フランスのIBANが必要です。
- 金融商品は、元本が減ることがあります。契約の前に、重要な説明書類を読みましょう。
日本とのお金のやり取りと、税の届出
日本の口座とフランスの口座の間で送金するときは、手数料と為替レートの両方を、送る前に確認します。
- 送金前に見る点:銀行の送金手数料、受け取る側の手数料、為替レート(中間レートとの差)、着金までの日数。
- Wiseのようなサービスは、レートと手数料が、取引の前に表示されます。銀行の海外送金と、同じ金額で比べてみましょう。
- 国外の口座の申告:フランスの税務上の居住者は、国外の銀行口座を税務署に申告する必要があります(Cerfa 3916)。日本の銀行口座も対象になり得ます。詳しくは、税務署の案内で確認してください。
- この記事は、特定のサービスをすすめるものではありません。サービスの条件は変わるので、契約の前に、公式ページで最新の内容を確認してください。
出典・確認日
2026年10月17日確認。Banque de France(droit au compte)、Wise、Revolut、Trade Republicの公式ページをもとに、JAPANITIESが要約しました。料金・利率・条件は変わります。契約の前に、各社の公式ページで確認してください。投資や契約の個別のアドバイスはしていません。